ホテルに宿泊した時に多くの人が「部屋」「食事」「温泉」これらのことを重視するかと思います。
その他、料金やホスピタリティ、娯楽施設など重視するということもありますが今回は「食事」のサービスを担当するレストランスタッフの仕事について紹介します。
目次
レストランスタッフの仕事内容
レストランスタッフの仕事というと主に朝食や夕食の配膳だと思われるでしょう。
しかし実際にはお客様と接する時間よりも、その準備や片付けなど接客以外の仕事時間が多いです。
ここでは簡単にレストラン業務の一日の流れについて紹介していきます。
朝食ではお客様とゆっくり会話をする時間はなかなか取れません。なぜかというと朝食を召し上がる時間が決まっておらず、お客様の入り方が読みづらいのでスピーディーに接客をするからです。(時間帯を決めているホテルもあります)
スピーディーにといっても雑になってしまってはいけないので柔らかい笑顔や挨拶、言葉の調子に気を付けてしっかりと料理説明なども行います。
朝食時間が終了したら食器やテーブル上を片付けたり掃除機をかけた後、休憩に入る組と出勤時間が遅かった組に分かれ遅かった組は夜の営業に向けて準備をします。
この中抜けが身体が慣れるまでは相当きついものとなります。詳しくは次の項目で説明します。
夜の営業準備は接客をする上で非常に重要です。食器数が違っていたりアレルギー情報に間違いがあると営業開始してからバタバタと忙しくなってしまいます。
特にアレルギー情報は扱いに気を付けなければならない個人情報の上、誤ってアレルゲンを提供してしまうと最悪の場合命の危険があるため厨房、サービス、責任者とチェックにチェックを重ねます。
夕食が終了した後は朝食終了時と同じく片付け業務に入ります。朝と違う点は現金やカードの支払いの最終確認や翌日朝のセッティングを行う点です。
そのほかドリンクの発注作業などの事務仕事もあります。
大変なこと
中抜けによる身体面での不調
レストランスタッフをやってみて、本当に体力が必要だと感じました。
上記に挙げた「中抜け」ですが朝の仕事が終わった後なんだかんだ支度をしていたら休憩に入れるのが11時を過ぎることがざらにあります。そこから16時頃には戻ってくるため身体が休まりません。
私の勤務先では和食レストランでは着物を着用するため時間より早く来て着付けをしなければいけないのです。
着物手当といって特別手当は発生しますが…それより睡眠時間が欲しい日々でした。
特に繁忙の時期は朝早く出勤し、5時間ほどの休憩をした後また戻ってきて深夜まで働くというのが6連勤続くということがあります。
そのためせっかくの休日は寝てばかりでプライべートを充実させることが難しかったです。
常に身体が疲れているような気がして、精神的にも良い状態とは言えませんでした…。一か月もすれば身体が慣れると周りは言っていましたが正直こんなに不健康な生活には慣れてはいけない気がしました。
覚えることがとにかく多い
中抜けというハードな勤務条件に加えてとにかく覚えることが多かったです。レストランに配属されたのが入社して2年目ということもあったと思いますが…
自分ひとりで着物を着たり(慣れるまで50分くらいかかっていた)料理内容や沢山ある飲み物の種類や成分、料理との相性やアレルギーの知識、アレルギーが出た場合の救急措置法、コミュニケーションの引き出しを広げるなどなど…
即戦力が求められるためこれらを短期間で覚える必要がありました。
6000円のコース料理の内容を覚え説明ができるようになったと思えば次は1万円、1万2千円、、4件同時にサービスしてくれ、とどんどん仕事を任せられたためそれはもう必死にこなしました。
その上、人件費カットのために少ない人数で仕事をしているので残業も多く、ひとりひとりの仕事が増え負担が大きかったです。
やりがい
大変な面がある分やりがいはありました。
特に印象に残っているお客様とのやりとりをまとめてみました。
今まで自分になかった新しい知識を取り入れることができたり、失敗と努力を重ねた結果お客様に満足していただけたりと大変だからと諦めていたら決して得ることができない経験ができました。
最初はしどろもどろだったお客様との会話も、出身地や好きな物、嫌いな物、生活習慣や趣味、その人が求めているサービス像など様々な会話ができるようになり、会話の引き出しやリアクションの取り方、会話の広げ方などを学ぶことができました。
対人サービスが好きな方には是非おすすめしたいです。
世の中にはたくさんの接客業がありますが、お客様と一対一で会話が楽しめる仕事というのはそう多くないと思います。
まとめ
レストランスタッフについて体験談も交えて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
現在はレストランスタッフではありませんし大変なことも沢山ありましたが、その時にしかできない、身体が疲れ切っていても接客に充足感を得られる貴重な経験ができました。
これからホテル業に入りたい方に参考にしていただいたり、現在勤めている方に共感していただける面がありましたら嬉しく思います。
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