こんにちは!わちゆかです。
ホテル業というとまず思い浮かぶのが「華やかな場所」ということではないでしょうか。
非日常を提供するホテルはきらびやかで憧れる方が多いと思いますが、実はお客様と接する時間は意外と短く、大変なことが多い職業です。
私が働いているホテルは従業員数300名ほどの高級リゾートホテルです。
各地にホテルや旅館などの施設がありまして転勤なども結構あります。訪れるお客様は日本人9割外国人1割といったところでしょうか。
富裕層からファミリー層と幅広いお客様が来館されます。
ホテルで働くといっても実に様々な部署があります。
私が就職する前はフロントやレストランなど表の部署しか見ていませんでした。なんといってもホテルの花形といわれる部署ですからね。
しかし実際に入社してみると想像していたものとはかなりギャップがありました。
24時間365日営業していますので変形シフト制で毎日の勤務時間はバラバラ、休みは取りづらく残業も多いため体力が必要です。それでもお客様に喜んでいただきたいという一心で勤めてきました。
今回はそんなホテル業の詳しい仕事内容について綴っていこうと思います。
目次
どんな部署がある?
大きく分けて「宿泊部門「料飲部門」「宴会部門」「営業部門」の種類があります。
各部門ごとに異なる仕事の役割があり、代表的な部署ですと下記の通りです。
- フロント
- ベル
- コンシェルジュ
- 予約(オペレーター)
- ラウンジ
- レストラン
- 厨房
- 宴会場
- ブライダル
- ショップ
- ハウキーピング(客室の清掃係)
- 業務(経理など)
- 企画
- 施設管理
- 購買
ざっと挙げただけでもこれだけあります。それぞれどんな仕事を行うのか簡単に見ていきましょう。
宿泊部門
フロント・ベル・コンシェルジュ
フロント・・・宿泊者のチェックイン・チェックアウトが主な仕事。電話対応や金銭の管理、各部署に情報を共有する等
ホテルに来館されたお客様がまず向かう場所がフロントだと思います。
チェックイン・アウトだけでなく、エステやレストランなどの付帯施設の予約をしたり両替を頼まれたり時にはクレームを言われたりと柔軟な対応をするために幅広い知識が求められる部署です。
ベル・・・一般的に「ベルボーイ」「ベルガール」と呼ばれる仕事です。「ドアマン」とは異なります。
ベルボーイ・ガールはホテルのロビーやフロント周辺のお客様の誘導をしたり、チェックインをしたお客様のお手荷物を預かり客室まで案内する係です。
ドアマンはホテルの入り口でお客様をお出迎えやお見送りをしたり駐車場へ案内をしたりします。あまり大きくないホテルですと兼任する場合もあります。
コンシェルジュ・・・ホテルのフロントとは別のカウンターでお客様の個人的な要望に応える部署です。
周辺の観光スポットの案内や道順の提案・チケットの準備・旅行のプランニングをしたりします。
知識と経験、お客様の要望に応えるための柔軟な考え方が求められます。
予約(オペレーター)
お客様の電話やインターネットからの宿泊予約に対応し、お客様情報の整理やキャンセル処理といった事務作業が中心となる部署です。
空室状況を確認し、お客様の疑問や質問に答えたり予約システムに入力したりと極めて重要な役割を担っています。
対面でのやり取りではないため、迅速できめ細かな対応が求められます。
ハウスキーピング(客室清掃)
客室を清掃する部署です。そのままですね笑
簡単そうに聞こえますが使用済みの客室をもとのきれいな状態に整える。しかも時間制限ありで。
ベッドメイキングやお風呂掃除、掃除機掛けやアメニティの補充などを効率よく行う必要があります。
お客様の要望に応えて加湿器を用意したり、記念日のメッセージカードやプレゼントを飾ったりもします。
チェックインのお客様が時間よりも早く到着することがあるので時間との戦いですね。一日中動き回っています。
料飲部門
ラウンジ・レストラン・厨房
ラウンジ・・・ドリンクやケーキ、軽食やランチ、アフタヌーンティーセットなどを提供する部署です。
「少しお茶してほっとしたい」このような考えでラウンジを訪れる方が多いと思いますが、それらのお客様に落ち着いてゆったりとくつろげる空間を提供する部署です。
コーヒーやケーキの知識はもちろんですが、世間話をすることが多いので常に最新の情報を頭にいれておきましょう。
レストラン・・・朝食、昼食、夕食を提供する部署です。
ホテルでのお食事というとコース料理が多く、そこそこいいお値段がするものばかりかと思います。
朝食・昼食はバイキング形式やオーダー制が多いでしょう。
特に夕食のコース料理は高いサービス力を求めて利用されるお客様ばかりです。値段以上の価値を見出せる接客を心掛けます。
厨房・・・ホテル内で提供する料理を作る部署です。専門学校卒業生や厨房経験者が多く採用されます。
ホテルに宿泊した際に「料理が美味しい」というのはまた来たいと思ってもらえるためにとても大切なことですよね。
私が旅行などでホテルを予約するときも料理の評価が高いところを必ず選んでいます。
美味しいだけでなく見た目でも楽しめる美しい盛り付けをすることも大切です。
宴会部門
宴会場
宴会場・・・ホテル内に複数備えられている宴会場で会議や宴会、冠婚葬祭などの接客を担当する部署です。
バンケットやコンベンションと呼ばれることが多いです。
会場づくりから始まり、料理やドリンクを提供する、片づけをするといった流れでいちからその会場を利用されるお客様のために空間を作り出すことが求められます。
施設によってはルームサービスも兼任しますね。
会議で使用するパソコンやプロジェクターの知識、接待などでの接客の仕方、冠婚葬祭のマナーなど幅広い知識が必要です。
力仕事も多いのでもしかしたらホテル内で一番体力が必要な部署かもしれませんね。
営業部門
ブライダル・ショップ
ブライダル・・・結婚式を考えている方に会場やプランの説明をし当日まで担当する部署です。
昨今ブライダル業界は競争が激しいためマーケティングの工夫が求められます。
新規で来館されたお客様にいかに魅力を伝えて契約につなげるかが重要になってきます。
打ち合わせを重ねていき一生に一度あるかという晴れの舞台を満足いただけるよう努力して創り上げ、感動を分かち合うことができます。
ショップ・・・ホテル内でお土産や化粧品、洋服、アクセサリーなどの商品を取り扱う部署です。
ホテルに来館されるお客様のニーズにあった商品選びをし、それを販売するスキルが求められます。
業務・企画
業務・・・私の勤務先の業務部は従業員の勤怠管理や書類の作成・提出などの事務作業がメインです。
何か困ったことがあったら業務部に相談してみようといつもお世話になっている部署です。
デスクワークがほとんどかと思いきやお客様や取引先とのやり取りも多く、アルバイトの採用など人事の仕事も請け負っています。
企画・・・新しい企画・イベントを考えたり、ホームページの作成やホテル内のメニュー作成などを行う部署です。
新しいことを考える発想力・それを実行する行動力・ホームページを作成するときのデザイン力などクリエイティブな能力が求められる部署です。
自分が発案したイベントが実現した場合ホテルの売り上げを左右するものになるため非常に重要な役割を担っています。
その他
施設管理・購買
施設管理・・・ホテル内の備品(家具や装飾品、電気配線など)を点検・修理する部署です。いわば専門職ですね。
購買・・・各部署で発注依頼をかけられた食材や飲料・商品を承認し、取引先とやり取りをする部署です。
適正な在庫管理はホテルの運営費に直結してくるので納品日の確認や本当に必要なものなのか精査する必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?こんなにあるのかと思った方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、これらは代表的な部署でさらに細かくしていくと多種多様な仕事内容と役割があります。
ホテルという華やかな場所は大勢の人たちが支えあって創り出しているものなのです。
旅行先で宿泊したホテルで上記に書いた部署のことを思い出すとまた違った一面が見えてくることでしょう。
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